著作権法の保護対象である「二次的著作物」は、著作権法の規定では、 『著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案することにより創作した著作物をいう』 と定義されています(著作権法第2条第1項第11号)。 ようするに、二次的著作物とは、「著作物」に新たな創作を加えて、表現の形式を変更した著作物のことをいいます。
IoTの普及にともない、クラウド上に多くのデータ(ビッグデータ)が蓄積されます。そこで、AI(人工知能)がそのビッグデータを活用し、著作物や、その二次的著作物を生み出すことが考えられます。
著作権法の保護対象である「著作物」は、著作権法第2条第1項第1号の規定により「思想又は感情を創作的に表現したもの」と定義されていますが、AIによって創作された著作物(AI著作物)は、「思想又は感情を創作的に表現したもの」に該当しないものとして、著作権法による保護対象にはならないと考えられています。
また、前述の通り、二次的著作物の著作権は、「言語」、「音楽」、「美術」、「小説」などの著作物に、新たな創作を加えて作成された著作物ですが、当該創作行為について人間の創作的寄与がなければ、AIによって創作された二次的著作物はAIが自律的に生成した「AI創作物」であると整理され、著作権法による権利保護の対象にはならないと考えられています。
また、政府の知的財産戦略本部では、AI創造物における著作物の在り方について優先的に検討していくことが重要だと提言しています。(コンテンツ『音楽の著作物』-『IoT時代における音楽の著作物の著作権は?』を参照のこと)
以上のことから、AIによって創作された「二次的著作物」の扱いについては、今後、著作権法の改正等の動向を注視することが必要であるとともに、自社の二次的著作物が著作権法上の保護対象に該当するかどうか、自社のIoT事業が他社の著作権の侵害に該当するおそれが無いかどうか等を確認することが重要です。 自社のIoT事業が他社の著作権の侵害に該当するおそれが無いかどうか等の判断には、専門的な知識や経験が必要になりますので、まずは専門家にご相談ください。
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